国内最初の集団感染は1994年に神奈川県で発生しました。以降も件数は少ないものの全国で集団感染が報告されています。
クリプトスポリジウムは塩素で死滅しないため、塩素で病原体を消毒している水道水にひとたび混入してしまうと、その水道水を利用する地域で集団感染のリスクが高まるのです。
なお、全国の浄水施設からクリプトスポリジウムが検出されることはありますが、給水停止などの措置が行なわれているため、近年は集団感染が起こっていません。
クリプトスポリジウムに汚染された飲料水から感染します。
クリプトスポリジウムはヒトや動物の腸管に寄生する原虫で、感染した人や動物の糞便を介して汚染が広がります。国内での集団感染は水道の飲料水やプールなどの施設を介して起こっています。
クリプトスポリジウム症の主な症状は水様性下痢です。さらさらした水分の多い下痢が特徴で、そのほか、腹痛、嘔吐、軽い発熱などの症状を伴うこともあります。
クリプトスポリジウムは加熱殺菌が有効です。