水野梅秀

旅行中、バスで見るのは幹線道路からの景色で、表面しか見えません

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当時の学校の建物はわらぶき屋根でした。6月、7月は大雨なんです。勉強なんかできません。5月、6月は猛暑です。このようなことで勉強を中断させたくない。まず、校舎を作らなければいけないと思ったんです。旅行中、バスで見るのは幹線道路からの景色で、表面しか見えませんが、幹線道路から離れて集落に入っていきますと、たくさんの集落があって何百、何千という子どもたちがいます。そういうところに学校をつくっているのは、政府ではなくて、村人たちです。お金がないから竹の柱、わらぶき屋根、窓もありません。私たちの建てた校舎は、資料にあるように4教室です。

以前は、郵政省のボランティア貯金というのがありまして、利息の一部を郵政省が預かってボランティア活動にまわすというのがありました。当時集まったお金が15億円ほどあり、私たちの活動は200万円ぐらいもらっていたんです。利子の利率が下がって、昨年度は1億ちょっとしかありませんでした。小泉さんが郵政改革をやった結果、今年からゼロになりました。

日本の海外援助金ODAは、15年前は1兆2000億円。その金をどこにもっていくかというと、アフリカとか東南アジアです。総理大臣が外国に行くときに約束してくる援助額は、何百億円です。その金がどうなるかというと、末端までいくのは10パーセントとも言われます。そのうえ、ダムを作るなどという時に、業者は決まっていて、日本の大企業商社が仕事をしに行っているわけです。

(第三分科会「平和・人権・憲法」講演(2005年)資料より編集して掲載)

水野梅秀 略歴

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