混ぜる調理操作について

投稿日:2020年10月16日 更新日:

・卵白の攪拌(かくはん)による泡立ちは、たんぱく質の表面変性によるものです。

卵白が泡立つのは、たんぱく質が激しく撹拌されることによって変性を起こし、
薄い膜状になって空気を包み込んで気泡を作るからです。

・薄力粉を用いたスポンジケーキの生地は、撹拌するほど粘りが増します。

薄力粉などの小麦粉に含まれるたんぱく質の「グルテン」は攪拌するほど増える性質があります。
また、グルテンが増えると生地は粘りが増します。
ちなみに、生地のグルテンが多いとスポンジケーキを焼いた時に膨らまなくなるため、
低くて硬いスポンジになってしまいます。

スポンジケーキをふわふわに焼き上げるためには、グルテンの少ない薄力粉を使い、
生地を攪拌しすぎないようにすることが大切です。

・バターを攪拌すると、空気を抱き込みクリーミーになります。

これは、バターに「クリーミング性」という特性があるためです。
クリーミング性とは、固形の油脂が気泡を抱き込む性質のことです。
バターが気泡を抱き込むことで、生地を焼いた時に気泡がふくらんで、
お菓子がふんわりと焼き上がります。

・マヨネーズは、卵白中のレシチンによる乳化作用により作られます。

マヨネーズは、酢、油、卵黄などで作られていますが、酢と油だけだと分離してしまいます。
卵黄に含まれるレシチンに乳化作用があるので、
酢、油、卵黄を混ぜ合わせることでマヨネーズを作ることができます。

-典座教訓の実践/調理理論
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