食塩は使い方次第で食材の味を引き立てたり、なだめたりする相互作用の働きがあります。
また、微生物などの防腐作用やぬめり取り、野菜の色を鮮やかにする効果もあり、塩蔵品なども多く作られています。
・野菜に食塩を加えると、浸透圧の作用によって中の水分が出て野菜がしんなりする。
塩は食材の細胞内の水分を外に出す脱水効果があります。
・肉、卵などの加熱調理に食塩を加えると、たんぱく質の凝固を促進させ、固まりやすくなる
→茶碗蒸しを作る際、含まれる食塩の作用で卵液の熱凝固を促進させる効果があります。
・小麦粉に塩を加えるとグルテンの形成が促進され、生地が安定する
→グルテンの形成は小麦粉の主要たんぱく質であるグルテニンとグリアジンなどの相互作用で作られますが、食塩を加えることでたんぱく質間の相互作用が変化して、より弾力が増します。
・植物の組織を柔らかくする作用がある
・塩漬け法にすると、食品の水分活性が低下して微生物の増殖が抑制できる
・塩を加えて葉野菜をゆでると、緑色が鮮やかになる。
・大豆を食塩水に浸してから煮ると軟化作用が働き、やわらかくなります。