食肉類の調理による変化について

投稿日:2020年10月16日 更新日:

・肉質は、筋繊維を切るようにしてから加熱すると軟化します。
肉に含まれる筋繊維は、長く一定方向に伸びており、加熱によって縮まり食感が固くなります。
これを切って短く分断(筋切り)したり肉を叩いたりすることで、加熱しても柔らかい食感になります。

・肉質は、しょうが汁の利用で軟化します。
しょうが汁の中に含まれるプロテアーゼというたんぱく質分解酵素が、肉のたんぱく質を分解し柔らかくします。

・ワインを加えて加熱すると肉が柔らかくなります。
ワインが肉の筋繊維をほぐし、ほぐれた筋繊維のすき間に水分が行き渡るので、ワインを加えて加熱すると肉が柔らかくジューシーになります。

・砂糖を加えて加熱すると、軟らかくなります。
砂糖には保水性があり、筋繊維のすき間に水分を呼び込みます。そのため、砂糖を加えて加熱すると肉が柔らかくジューシーになります。

・重曹を加えて加熱すると肉は柔らかくなります。
重曹は筋繊維をほぐす作用があります。そのため、重曹を加えて加熱すると筋繊維が収縮するのを防ぎ、肉が柔らかくなります。

・加熱肉の褐色物質は、メトミオクロモーゲンです。
肉の赤色を呈するミオグロビンという色素たんぱく質は、酸化するとメトミオグロビンになり、さらに加熱によってメトミオクロモーゲンとなります。

・ひき肉の結着性を高めるためには、食塩を加えます。
肉に含まれるアクチンとミオシンというたんぱく質は、食塩水に良く溶けます。食塩を加えるとひき肉の水分と混ざり食塩水となり、アクチンとミオシンが溶解し、粘りが出ます。

-典座教訓の実践/調理理論
-,



Copyright © 1993 - 2025 寺院センター All Rights Reserved.