揚げ物は、揚げ油を熱媒体とする「乾式加熱」(水を使わない加熱)で、揚げ物の衣には食品の水分の蒸発を防ぎながら加熱する役割があります。
揚げ物は、油に直接触れる衣から水分が蒸発し、その際に空洞ができて油が入り込みます。中の食材は油に直接触れていないので水分が蒸発せず、衣の中で蒸し焼きされる状態になります。
揚げ物には素揚げ、から揚げ、衣揚げ、パン粉揚げなどがあります。
揚げ物の調理は150℃~190℃程度に熱した油の中に食材を入れて加熱させます。
油には低温(140℃から160℃)、中温(170℃から180℃前後)、高温(190℃から200℃)があり、普通の揚げ物には180℃前後が適温です。
・揚げ物の適温は食材により異なり、下ごしらえ140℃、根菜類160℃(低温)、コロッケやとんかつなどは180℃(中温)、魚介類などは200℃(高温)程度です。
・天ぷら用の衣は小麦粉と水、卵を混ぜたものです。
・じゃがいもを揚げる時は、丸ごとの方が油の温度降下が小さく、薄切りの方が大きくなります。
じゃがいもに含まれる水分が蒸発しやすい切り方は油の温度降下が大きいです。
・揚げ物の衣は、食材の水分蒸発を防ぐ作用があります。
食材の素揚げは、素材に含まれる水分が蒸発しやすいからです。