典座教訓の実践/調理理論

典座教訓の実践/調理理論

熱の伝わり方の方法と伝熱形式及び調理法の組み合わせ

熱の伝わり方には「伝導伝熱」「対流伝熱」「放射伝熱」があります。・伝導伝熱鍋やフライパンに食品を接触させ、高温である鍋やフライパンの熱が、低温である食品の表面から徐々に内部に伝わっていく状態です。(鉄板上で食材を加熱 ―― 伝導伝熱 ―― ...
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味覚の対比効果について

2種類以上の味が混ざった時に生まれる作用を「味の相互作用」といいます。味の相互作用には次の3つの効果があります。・対比効果:片方の味が他方の味を強める作用(甘味+塩味→スイカに塩で甘味が強まる。)(うま味+塩味→だし汁に醤油でうま味が強まる...
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卵黄は脂質(33%)・たんぱく質(17%)・水(50%)で構成され、脂質に「レシチン」が多く含まれているのが特徴です。

レシチンは、本来混ざり合わない水と油の性質を中立させ、なじませる「乳化」をする作用を持っています。卵黄は高い乳化力があり、乳化が必要なマヨネーズやアイスクリームの原料に使われています。
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食材の下処理法について

・たけのこ・・・米ぬか・米のとぎ汁(あるいは重曹)を入れてゆでる(えぐ味の除去)・さといも・・・食塩水でゆでる(ぬめりの除去)・れんこん・ごぼう・・・酢を入れてゆでる(褐変防止)・わらび・ぜんまい・・・重曹(あく抜き)・青菜・・・塩(変色を...
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加熱調理操作には「乾式加熱」と「湿式加熱」「誘電加熱」があります。

・乾式加熱(水を使わず加熱する)・・・焼き物、揚げ物、炒め物・湿式加熱(水を利用して加熱する)・・・煮物、ゆで物、汁物、蒸し物・誘導加熱(電子レンジ)さらに、焼き物は「直火焼き」と「間接焼き」に分けられます。・直火焼き(熱源の放射熱を食品に...
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膨張剤について

・重曹(炭酸水素ナトリウム)・・・炭酸水素アンモニウムの水溶液は、加熱すると炭酸ガス(二酸化炭素)とアンモニアガスが発生します。・塩化アンモニウム・・・塩化アンモニウムの水溶液は、加熱するとアンモニアガスが発生します。豆腐をつくるときに豆乳...
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砂糖を添加した際の特性の変化について

砂糖は甘味を付ける役割があるほか、以下の特性があります。【アミノカルボニル反応(メイラード反応)】褐変反応ともいう。砂糖を加えて加熱すると、食品のたんぱく質、アミノ酸が褐変し、香ばしい焼き色になる。【防腐作用】微生物の増殖を抑える。ジャムや...
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肉類の軟化、肉の下処理について

肉類を軟化させる方法は様々で、お肉の種類に合わせた方法で使い分けます。肉質をやわらかく、おいしく調理するために軟化効果が高い食材や調味料を加えます。また、肉をたたき、繊維を崩す方法もあります。・すね肉は長時間加熱する煮込み料理で使うとコラー...
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食肉類の調理による変化について

・肉質は、筋繊維を切るようにしてから加熱すると軟化します。肉に含まれる筋繊維は、長く一定方向に伸びており、加熱によって縮まり食感が固くなります。これを切って短く分断(筋切り)したり肉を叩いたりすることで、加熱しても柔らかい食感になります。・...
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うま味成分について

食品中に含まれ、味としての刺激を与える物質をうま味物質といいます。味の種類は、甘味・酸味・塩味・苦味の4つが基本味とされています。現在では、うま味(昆布・かつお節・うま味調味料などの味)を加え、5つの基本味と考えるようになりました。【うま味...