典座教訓の実践/食品衛生学

細菌性およびウイルス性食中毒は飲食物に食中毒を引き起こす細菌が付着していたり、汚染された飲食物を摂取したときに腹痛や嘔吐、下痢、発熱などの症状を引き起こす病気です。

・サルモネラ属菌による食中毒の潜伏期間は6~72時間程度です。サルモネラ属菌は感染症で食肉や加工品、鶏肉料理、レバーなどが原因と言われ、急激な発熱が特徴で、腹痛や下痢、嘔吐の症状が起こります。・ノロウイルスは、乾物である海苔などからでも感染...
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ベロ毒素は主に食肉や一般食品が原因で引き起り、腸管出血性大腸菌とも言われ、赤痢菌が産生するベロ毒素で激しい腹痛や水様性の下痢、血便を起こします。

食中毒菌の中では最小で、潜伏期間は4~9日間程度で発症して1~2日間後に出血性下痢を起こします。乳幼児や高齢者が感染すると腎臓障害を引き起こし、場合によっては死亡することもあります。
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ふぐ毒は動物性の自然毒食中毒で、体内に有毒成分を持ち内臓や卵巣、肝臓に蓄積されています。

ふぐ毒の特徴は身(肉)に毒は含まれておらず、猛毒で熱にも強いです。症状は食後30分~5時間程度で発症して口唇のしびれや手足麻痺、呼吸困難など、発症時間が短いほど、致死率が高くなります。ふぐ毒は猛毒で熱や酸にも強く、水にさらしても無毒化するこ...
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クリプトスポリジウムは飲料水から感染する原虫です。加熱殺菌が可能ですが「耐塩素性病原微生物」であるため、塩素消毒をしても死滅しません。そのため、水道水がクリプトスポリジウムに汚染されると集団感染が発生する危険性が高まります。

国内最初の集団感染は1994年に神奈川県で発生しました。以降も件数は少ないものの全国で集団感染が報告されています。クリプトスポリジウムは塩素で死滅しないため、塩素で病原体を消毒している水道水にひとたび混入してしまうと、その水道水を利用する地...
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器具・容器包装からカドミウムが溶出して食品に混入する危険性があるため、ガラス製、陶磁器製、ホウロウ製品の器具や容器に対しては、「食品、添加物の規格基準」を定め、カドミウムおよび鉛に関する規格基準を設定しました。

カドミニウムは工業用のメッキや塗料などに用いられる金属です。有害な物質のため人体に曝露することを制限しなければなりません。カドミウムや鉛は酸に溶けやすい性質を持つため、調理の際に溶けだし害をなす恐れがあります。そのため、溶出検査を行い、溶出...
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ヒスタミンは魚介(主に青魚や赤身の魚)に含まれるアミノ酸のヒスチジンが、モルガン菌によって分解されて発生する化学物質です。

ヒスタミンを含んだ魚介などを食べるとアレルギー様の症状が起こす「ヒスタミン中毒」を発症することがあり、ヒスタミン中毒は食中毒の一種として化学性食中毒に分類されています。ヒスタミンはほかの食中毒の病原体とは異なり、食品に味の変化や腐敗臭をもた...
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食品衛生法における食品等事業者の責務は事業活動において自ら食の安心安全の確保を第一義的責任としています。

食品による健康への悪影響を未然に防止して食の安心安全の確保を適切に行わなければならないです。食品の安心・安全性を確保するため、知識と技術の習得、原材料の安全性確保、自主検査の実施を行わなければなりません。食品等事業者は食品衛生法において危害...
典座教訓の実践/食品衛生学

食品添加物の使用目的の法的基準で定められている表示規定は、食品に使用される添加物をすべて表示しなければいけません。

表示規定では「甘味料、着色料、保存料、防カビ剤、糊料、漂白剤、酸化防止剤、発色剤」の8種類を使用した場合、物質名の他に用途名も併記する必要があります。・栄養強化剤は表示を省略することができます。・膨張剤は物質名の代わりに種類を示す名前での記...
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オゾンを水にとかした「オゾン水」を使う化学的消毒法は、強力な酸化力を持ち、殺菌作用、洗浄作用、脱臭作用、漂白作用を示すのが特徴です。 しかも他の消毒剤に比べて残留性が低いことから、調理器具だけでなく果物やカット野菜の消毒にも使用されています。オゾン水で消毒した食品は流水で洗い流す必要はありません。

典座教訓の実践/食品衛生学

食品衛生法の規定は、食品の安全性と衛生基準を確保し、消費者の健康を保護するために定められています。

食品衛生法で、以下のようなものが食品の対象になっています。・食品そのもの(食材、加工食品、調味料など)・食品添加物・食品の容器や包装・食品の製造・加工・販売に関連する設備や施設・食品衛生管理に関わる機関や個人これらの規定は、食品の安全性と衛...