「ただのところがいい」と言っても、そういう学校に行かなくなる

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インドマイトリの会では、毎年2回ぐらい、インドの実態をみてもらうために、大学生を中心に、むこうの家庭にいって、参加するスタディツアーということもやっております。もし、関心がおありなら、ホームページも作っていますのでご覧になってみてください。

    (会場から) 子どもたちに学校をたてて、教科書を配られている活動をお聞きしました。先生のほうは賃金も補助されていると聞きましたが、人数は足りているんでしょうか。

公立学校は授業料がただで、そこへは自由に入れるんですが、村に1校しか作らないんですね。そうすると生徒は遠隔の地からも通わなくてはいけない。先生も、校長先生ひとりと1年生、2年生、3年生、4年生、5年生までで、教える先生がひとり、なかには校長先生一人のところもあります。先生が不足しています。だから、「ただのところがいい」と言っても、そういう学校に行かなくなる。

それで20ルピー(60円)ぐらいかかるけれども、村人が作った学校に行くんです。そこの先生は月給をわずかしかもらっていないのに、子どもたちに一生懸命に教えるんです。本当に頭が下がります。そんなわずかな月給でどうして先生が食べていけるのか、現地駐在員に聞いてみたんです。「大家族だからなんとかやっていけるんでしょう、それから少しぐらいは家の回りに土地があって最低の食物ができるから、なんとかやっていける」とのことでした。

(第三分科会「平和・人権・憲法」講演(2005年)資料より編集して掲載)
※2020年現在、インドマイトリの会の活動は休止しています。

水野梅秀 略歴

-水野梅秀



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